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[ 443] MSN-Mainichi INTERACTIVE 社説
[引用サイト]  http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/

明日10日から臨時国会が始まる。自民党長期政権下での55年体制に代わり、衆参両院で第1党が異なる中での初の国会論戦だ。「未体験ゾーン」(民主党・鳩山由紀夫幹事長)に国会は突入したといえる。2大政党制がわが国に根付くか、否かの試金石になる。 安倍政権は内閣改造を行い、ベテラン主体の布陣に入れ替えた。改造直後の世論調査では、軒並み支持率は回復傾向にあった。ところが、「政治とカネ」問題はあとを絶たず、遠藤武彦前農相が早々に辞任。せっかくの「ご祝儀ムード」も吹っ飛んでしまった。 参院で与野党逆転したことから、民主党は三つの与党攻撃用の武器を新たに手に入れた。一つは国政調査権の活用だ。二つは参院での問責決議案が成立可能になったことだ。三つ目は、参院で先に法案を審議・可決することによって存在感を示せることだ。 遠藤前農相の辞任も、政府、与党がこぞって問責決議案の提出を未然に防ごうとしたからだ。「政治とカネ」問題もこれまでのようなずさんさは許されなくなった。「ねじれ国会」の効用がすでに発揮された事例といえよう。 政党助成金が導入されて以来、政治資金の透明性を求める国民の要求は一段と厳しくなっている。それだけに、前半国会では「政治とカネ」と、ルーズな管理が相次いで発覚している年金問題が争点になろう。そして、後半は11月1日に期限切れのテロ対策特別措置法の延長問題に絞られる。 海上自衛隊がインド洋で行っている給油活動を法的に裏付けているのがテロ特措法だ。民主党の小沢一郎代表は「国連ではっきりとオーソライズされた平和活動以外には自衛隊は参加できない」と、延長には反対の姿勢だ。 自民党内にも給油活動が停止される状態に陥るなら「内閣は辞めなくてはならない」(中曽根康弘元首相)と、内閣総辞職論も根強い。政権誕生の推進力だった安倍晋三首相の圧倒的な支持率も、その後は下降傾向にある。その分、政権の求心力は弱くなっているといえる。 民主党は与野党逆転で得た三つの武器を駆使すれば、安倍政権に対する生殺与奪の権を握ることも可能だ。その一方で、政局に偏重した国会運営を民主党が目指し、国政の停滞を招くと、世論の反発は必至だ。 2大政党化を制度として定着させるには、政権交代を実現させなくてはならない。野党であれ政権担当能力を誇示する必要がある。党首同士が論戦を繰り広げる代表質問は格好の機会だ。ところが、小沢代表は今回は回避する。真意を測りかねる。説明不足と批判されてもやむを得ない。 万年与党と万年野党に自民、社会両党が互いに役割分担した55年体制的国会運営は「ねじれ国会」の出現で一掃されるはずだ。2大政党制化が進展した国会にふさわしい新たなルールが求められている。緊張感あふれる堂々の論戦を期待しよう。毎日新聞 2007年9月9日 0時08分
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